ベトナム初の地下鉄がまもなく開通!ホーチミンとハノイの地下鉄計画

現在ベトナムでは、ホーチミンとハノイの2大都市で地下鉄(メトロ)を建設中です。そして、いよいよハノイでベトナム初となる地下鉄が今年(2019年)に開通する予定です。ベトナム国民の生活習慣を大きく変える可能性がある「ベトナムの地下鉄プロジェクト」の概要と計画について解説していきます。

 ホーチミンの地下鉄プロジェクト

まずは、ホーチミンの地下鉄プロジェクトの概要と計画から説明をしていきます。

 

 ホーチミン地下鉄の路線概要

ホーチミンでは最終的には6路線が敷かれる予定になっています。全6路線の完成図は下記の通りです。

東京都とホーチミン市は同じくらいの面積で東京には80以上の路線があると考えると、さらに長期的にはまだまだ路線拡大の余地がありそうです。それでも地下鉄が全くない現在の状況を考えるととても便利になるでしょう。

(出典:Wikipedia)

最も早く開通する予定の路線はホーチミン中心部と9区を結ぶ1号線で、現在のところ2021年に開通をする予定になっています。

総延長は19.7km、市内の中心部は地下鉄で、中心部を出ると高架構造になります。開通時期は繰り返し延期されていますが、現在は2021年に開業をする予定になっています。

下記はホーチミン1号線のおおよその路線を示したものです。左下と右上の星の位置ががそれぞれ、ベンタイン駅とスオイティエンバスターミナル駅です。1区の中心地からスタートし、ビンタン区 / 2区 を通過し、9区内の最終駅に到着をするルートです。

 

 ホーチミン地下鉄の開通計画の変更

東南アジアの工事ではよくある話ですが、ベトナムの地下鉄プロジェクトも何度も工期が延期をされています。

ホーチミン中心部と9区を結ぶ1号線は2010年に着工し、2012年8月時点では2018年に運行開始とされていましたが、現在は2021年まで延期されています。

・2012年8月 :ホーチミン地下鉄(メトロ)1号線の着工 / 2018年に運行開始予定 
・2014月11月   :ホーチミン地下鉄(メトロ)1号線の運行開始を2020年に延期
・2019年3月    :ホーチミン地下鉄(メトロ)1号線の運行開始を2021年初旬に変更

 

 ハノイの地下鉄プロジェクト

続いて、ベトナムの首都ハノイの地下鉄プロジェクトの概要と計画について解説します。

 

 ハノイ地下鉄の路線概要

ハノイ地下鉄は最終的には10路線が開通をする予定になっています。路線図は下の通りです。

(出典:Wikipedia)

現在は10の路線のうち、2路線が建設中、8路線が計画中となっています。最も早く開業をする予定になっているのはメトロ2A号線で、全12駅・路線距離は13.1kmです。

このメトロ2A号線は2019年7月現在ですでに開通している予定でしたが、開通が延期になり、現在開通に向けた最終調整をおこなっている状況です。

 

 ハノイ地下鉄の開通計画の変更

ホーチミン同様、ハノイの地下鉄プロジェクトも開業の延期を繰り返している状況です。2011年時点では2016年に開業予定だったものが、2019年に後ろ倒しになっています。

・2011年7月: 2016年末までに開業予定
・2016年8月: 2017年半ばに延期
・2017月12月:2018年11月に延期 
・2019年2月: 2019年4月に延期
・2019月6月:運行開始へ最終調整中

 

 ベトナムの地下鉄プロジェクトにおける日系企業の貢献

一見、日本とは無関係そうに見えるベトナムの地下鉄プロジェクトですが、日本の企業はこのプロジェクトに大きく貢献をしています。いくつかを紹介していきます。

 

 日系ゼネコンによる工事の受注

ホーチミンの地下鉄プロジェクトでは日系企業が工事を受注しています。また、それに伴い多く日系企業が協力会社として地下鉄プロジェクトの工事に関与しています。現場には下の画像のように大きな日の丸が掲げられています。

◇三井住友建設と地場のゼネコンのJV
都市鉄道1号線建設工事パッケージ1a
長さ:750m
地下鉄ベンタイン駅 約240m(内装、設備工事含む)
軌道トンネル 約510m

◇清水建設(株)と前田建設工業(株)のJV
都市鉄道1号線建設工事パッケージ1b
長さ:1740m
オペラハウス駅-バソン駅間シールドトンネル

◇住友商事と地場のゼネコンとのJV
都市鉄道1号線建設工事パッケージ2(高架区間)

 

 運行システムと車両の受注

株式会社日立製作所がホーチミンメトロ1号線の運行システム一式と車両を受注しています。また、開業後5年間の保守も受注をしています。

車両は2015年時点でモデル公開されました。下の画像の通り、爽やかな水色を用いたデザインとなっています。

(出典:Vnexpress)

 

 東京メトロによるノウハウ支援

東京地下鉄株式会社(東京メトロ)は他4社と合同で「ベトナム国ホーチミン市都市鉄道規制機関および運営会社能力強化プロジェクト」を受注し、業務を行なっています。

これまで地下鉄運営で培ったノウハウを生かし、「運営会社の各部門における規程やマニュアルの作成支援および作成」「運営会社が社内で実施する研修の支援」「選抜された研修修了者に対する日本での専門分野を中心とした研修の実施」を通じて運営会社を支援している。

 

 ソニーによるICカード支援

交通系ICカードに使用されているソニーの非接触IC技術「フェリカ」がホーチミン地下鉄でも採用をされる予定です。

現在のベトナムではGrab PayやMoMoなどの電子決済アプリが右肩上がりで拡大を続けていますが、地下鉄開通を機にフェリカが広がっていく可能性もあります。

 

 地下鉄はベトナムをどう変えるのか

現在建設中の鉄道ができれば、ベトナム国民の生活やベトナムの経済に大きな影響を与えることは間違いがありません。では具体的に地下鉄はベトナムをどう変えるのでしょうか。考えられるのは以下の通りです。

 

 渋滞解消

現在のベトナムでは、国民の主な交通手段はバイクです。場所によっては、通勤ラッシュや土日などはなかなか身動きが取れないくらい混むこともあります。街に地下鉄がなく、車は税金の関係で他国に比べ高価となると、自然とバイクに偏っていくのだと思います。バイクの他にバスもありますが、バスは渋滞の影響を受けやすく、時間通りに来ないなどの理由から、結果的にバイクに乗らざるを得なくなっているようです。

地下鉄ができると、通勤やお出かけの際にバイクを使わなくてもよくなる人も増えるのではないでしょうか。また、地下鉄ができることで特定の区域を「バイク進入禁止」「自動車進入新規」などの大胆な規制がかけやすくなり、渋滞緩和のための働きかけがなされる可能性もあります。

 

 大気汚染問題の解消

ホーチミンでもハノイでも、大気汚染は長い間国の大きな問題の一つとして取り上げられてきました。

ベトナム人の死因の10%は大気汚染に起因していると言われており、その問題は非常に深刻です。この大気汚染の原因は街中を走り回る多くのバイクがあるかと思うのですが、上で述べたように、地下鉄が完成すると国民の主な移動手段はバイクでなくなる可能性があり、大気汚染も改善される可能性があります。

 

 駅を起点としたビジネスの発展

地下鉄ができ、地下鉄の駅を多くの人が利用をするようになれば、駅を起点としたビジネスが盛り上がっていくことは間違いないでしょう。具体的には駅構内の物販ビジネス、広告ビジネス、あるいは駅前のビジネスホテルや外食店などが考えられます。

 

 観光客の増加

慣れない外国では、観光したくても移動するので精一杯という事もあります。特にベトナムでは主流な交通手段がGrab Carなどの配車アプリやタクシーなので、より一層不便に感じることもあります。またタクシーに乗る時はぼったくりにも注意しなくてはいけません。

この地下鉄ができれば、ぼったくりの心配もなく観光地の近くまで地下鉄で行けるようになるので、観光しやすくなるでしょう。

 

 まとめ

地下鉄が完成すれば、国民の生活は大きく変わるでしょう。経済成長中のベトナムですが、この地下鉄は経済成長の象徴になるのでしょうか。ベトナムで地下鉄が完成し、運行開始する日が楽しみですね。

 

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