【ベトナム就職者談Vol.38】村山拓也さん/レストランマネージャー

村山拓也さん/レストランマネージャー

今回ご紹介するのは栃木生まれの25歳、村山拓也さんです。早稲田大学スポーツ科学部を卒業。卒業後は飲食業界に飛び込み、シンガポールでレストランを立ち上げ、現在はホーチミンのニューワールドホテル内の日本食レストラン「花蝶」を立ち上げ、営業兼マネージャーとして勤務されています。

 

村山拓也さん

インタビューアー(以下檜垣):いつもはどんなお仕事をされているのですか?

村山さん(以下村山):現在は主に営業活動をしています。日本企業や団体の集まり等には、積極的に参加しアプローチをして、当店を利用してくれるお客様を獲得します。当店は大人数のご利用も歓迎で、高級な日本食を出せますし、かつホテルの中にあって静かなため、様々な用途で利用して頂くことができますよ。みなさんも是非ご利用ください!(笑)

檜垣:みなさんぜひベトナムに来た際は行ってみてください。まずは、村山さんの学生時代について教えて頂けますか?

村山:学生時代は柔道一色でした。7歳から柔道を始め、大学4年生の時には早稲田大学柔道部の主将も務めました。主将を務めた1年間は自分の考え方を大きく変えたと思います

高校までの部活では、一人ひとりが同じ目標を持ち、同じベクトルにむかって進んでいくのが当たり前でした。しかし、早稲田大学の柔道部は少し違いました。来る者拒まず、去る者おわずということが正しいのかわかりませんが、とにかく、一人一人のモチベーションや目標、そして環境がバラバラの人が集まってくるのです。例えば全国1位で柔道界最強の人や、「就活で役に立たせたい」と初心者で体育会柔道部に入ってくる人。もう、目的すらわからなくなるような、私の想像を超える個性派ぞろいの集団でした。そういう人たちが一つに集まって「部活」を作っていました。

檜垣:目的が人それぞれ、全然違うんですね。そんな彼らをまとめる主将をつとめられたのですね。

村山:はい。そういった違う境遇を持つ人たちの集まりの主将として、私はとにかく、強くなるのも大事だが、みんなが「ここの早稲田大学柔道部に入って良かった!」と思えるような部活にしようと決めました
それは、「良い企業に就職できたから良かった!」でも、「汗水垂らして頑張れてよかった!」でも、「強くなれてよかった!」でもいいんです。人が幸せだと思うことは人によって違うのですから、その彼らがみんな、満足できるような部活になるよう努力しました。結果的に、みんなが柔道部に入って良かった、と思える部活づくりに貢献できたのではないかと思います。

村山拓也さん

檜垣:その経験は今のレストランをマネジメントする際にもじゅうぶん活きてきそうですね。

村山:そうですね。この経験は、間違いなく今に活きてきています。なぜなら今は海外のレストランで、国も文化も立場も違うお客様一人ひとりを見極め、「こういう雰囲気の中で、こういうものを出して、こういうサービスをすればこのお客様は喜ぶだろう」と常に考えているからです。大切なのは、自分と違う人をいかに理解するか。商売は自分の能力以前に、相手が絶対必要です。ましてやサービス業となると、相手となるお客様を選ぶことはできませんし、圧倒的に分母が大きいんです。よく考えてみるとこれは、早稲田大学柔道部と実に似ているのです。入ってくる部員のみんなが満足できるようにしたいと思うし、かつ境遇様々な部員が入部してくるからです。

檜垣:確かにマネジメントと部活の運営は重なりますね。ベトナムでレストランマネジメントをしていて、難しいと思う点はありますか?

村山:サービス業は、相手の状況や気持ちに応じて、常にサービスをしようとする仕事ですが、これをベトナム人スタッフに伝えるのは非常に難しいです。社会主義で労働者の地位が高いからなのか、西洋の個が独立した考え方が入って来たからなのかはわかりませんが、まとまって何かをするのを嫌ったり、相手の気持ちをあまり考えない傾向にあると思います。でも人の性格は、本当に優しいんですけどね。
最近サービスの点を少し注意したら、「ここはベトナムだからベトナムのやり方でいい」「そもそも私は頑張ってたのに、怒らないでください」と言われました。本当に難しいと思います。国や文化、考え方の違う彼らがそう思うのも当たり前なんですよね。でもこちらとしても事業としてビジネスでやってるわけですし、全て呑むわけにもいかないですから。

檜垣:確かにベトナムの飲食店で、日本のようにもてなされることはあまりありませんね。では村山さんはどうしてベトナムに来ることになったのでしょうか?

村山:ベトナムに来た経緯としては、私はそもそも、「フードワークス」という、レストラン運営や農業、食品工場、通信販売等、食に携わる会社に入り、そこの新規事業の、海外飲食店展開の事業を行っています。そして昨年シンガポールで第一号店を立ち上げて、次はホーチミンでということでこちらに来ました。

海外展開

檜垣:シンガポールでもレストランの立ち上げをされて、次はホーチミンに立ち上げ。重要なお仕事を任されているのだと思いますが、村山さんが仕事で大切にしていることって何でしょうか?

村山:よく「仕事とプライベートはきちんと分ける」という言葉を耳にします。もちろんプライベートを仕事中のように、常に緊張状態でいるのは大変ですが、私は常にどこかで仕事のことを考えていると思います。ただ「仕事だ、やらなきゃ!」という気持ちで考えているのではなく、遊びに行く、ご飯を食べている、そのついでに仕事のスイッチも完全にオフにはせず、電気で例えると豆電球ぐらいはつけておくという感じです。

檜垣:確かに、完全にオフモードになってから仕事に戻って、やらなきゃ!って思うと逆にしんどいこともありますもんね。

村山:仕事というのは人のいるところに生まれるもので、消費者もすべて人です。だから、机上で考えることももちろん大事ですが、日常から得られるものを大事にしたい。特に私は飲食・サービス業界で働いているので、就業時間しか仕事のことを考えないというのは、非常にもったいないですね。友達と行くレストランに、カフェに、そんな日常にたくさんの発見や新しいビジネスが転がっていますから。

 

レストラン

檜垣:日々の生活、食を通して新しい何かを発見できるかもしれませんね。それ以外の仕事でも、生活と結びつけるともっと何か学び取れることがあるかも。村山さんは将来どんなことをしたいと考えていますか?

村山:正直私は、将来必ずこんなことをしたいという明確なビジョンはありません。実は昔は教員になりたいとか色々ありました。けれども、大学、海外と地元から飛び出し、日本から飛び出し、本当に今までの自分の視野の狭さを痛感しました。自分の知らなかった世界がこんなにもたくさんあるんです。すごく良い刺激だと思います。そしていつか、アバウトですが、時代の流れを読み何かを生み出す仕事をしたいです。簡単に言うと、最高経営責任者ですかね?笑。そのために今常にアンテナを張り、身に着けなければならないことを一個一個塗りつぶしている最中です。

檜垣:どこにでもチャンスはあるかもしれませんもんね。村山さんは面白いチャンスに巡り合ったら確実に捕まえて、自分のものにしそう(笑)村山さんはベトナムのどんなところが好きですか?

村山:ベトナムの好きなところは、酒が安くて、ご飯も安くて美味しいことです。これはとても大事。(笑)人も大好きです。気さくで面白くて、人懐っこい人が多いですよね。

檜垣:私もベトナム人みなさんの人懐っこさ、大好きです!初めて会う方でも、とても馴染みやすいです。村山さんは海外での立ち上げを何度か経験されていますが、海外で事業をすることの面白い点はどこですか?

村山:日本はすでに、個人が新規事業を開拓するのはすごくハードルが高いですが、世界にはビジネスチャンスがいくらでも転がっています。そうなったら、自分たち自身がいかにアンテナを張って、情報を求めるかどうかが決め手となってきます。だからビジネスって面白い。

檜垣:なるほど。最後に「働くこと」について一言お願いします!

村山:仕事は、自分のためにやることが会社のためにもなってくるものだと思います。自分はこういう経験を積みたい、という目的意識をもって、自分のキャリアプランの中でどうやってこの仕事をしていこうか…と考えると、仕事は面白くて、結果的に企業自体も成長させることにつながると思います。

村山さん、ありがとうございました!
日々の中で仕事のオン・オフの切り替えも大事だが、完全にオフをしてしまわずに常にアンテナを張っておくという言葉にとても納得です。日常の中にこそ人の動きがあって、そこに気づくか気づかないかで後々大きな差ができるかもしれませんね。

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