2018-10-08

海外就職で年金・住民票・保険はどうなる? 現地採用者向けに手続きを解説!

海外で就職しよう!と思い立ったものの、年金・住民票・保険はどうなるんだろうと疑問に思う方も多いはず。

そこで今回は海外就職の際に住民票・年金・保険はどうなるか、徹底解説します!

 

 海外就職で年金はどうなるの?

海外就職で年金はどうなるんでしょうか?

そもそも海外就職の場合、年金は加入できるのか、あるいは加入しなくてはいけないのか。
また、加入できる場合はどんな手続きが必要か解説していきます。

 

 年金の種類

まず、年金の種類を見ていきましょう。
主に国民年金と厚生年金について理解をしましょう。

 

国民年金

国民年金は「基礎年金」とも呼ばれるものであり、日本に住民票を置く20歳以上60歳未満の国民全員が必ず加入することになっている年金です。

国民年金の保険料は毎年変わりますが、平成30年度は月額16,340円となっています。

 

厚生年金

厚生年金保険は、国民年金に上乗せされて給付される年金です。
加入対象としては主に日本の企業に勤めている会社員やサラリーマンなどです。

個人事業主でも従業員が常時5人以上いる場合には、強制加入となります。
厚生年金の保険料は下記の通りになります。「÷2」となっているのは企業が半分を負担するからです。

 個人負担分の厚生年金保険料=標準報酬月額 × 保険料率 ÷ 2

 

その他

国民年金と厚生年金がメインとなりますが、そのほかにも会社独自の年金制度である「企業年金」、公務員独自の上乗せ制度である「年金払い退職給付」などがあります。

 

 海外就職での年金の選択肢と手続き

海外就職の国民年金と厚生年金について解説をしてきました。
まず、厚生年金については海外就職(現地採用)の際は基本的に加入ができません。

前述の通り、厚生年金の加入対象は日本企業に勤めている者に限定されるため、現地の国の企業に採用された場合は加入対象にはなりません。(日本法人との雇用契約などの特例は除きます。)

したがって、年金に加入をするとすれば国民年金に加入をすることになります。

 

選択肢①  国民年金に加入をし続ける

将来の受給額なども考え、国民年金に加入をしておきたい場合もあるかと思います。
厚生年金から国民年金への切り替えとなるケースが多いと思いますので、そちらについて解説をします。

日本国内で企業に勤めている場合には厚生年金に加入をしていることになります。

その厚生年金の脱退手続きに関しては、勤務先の企業が行いますので個人でするべきことはほとんどありませんが、年金手帳を企業に預けている場合には必ず返却をしてもらうようにしてください。

そして、国民年金への加入に関しては個人で行うことになります。

具体的には、退職日から14日以内に、お住いの市区町村役場の国民年金担当窓口で手続きをする必要があります。

年金手帳または基礎年金番号通知書、退職証明や離職票などの退職日がわかる書類、免許証やパスポートなどのなど本人の身分証明書が必要となります。

 

         【国民年金加入の手続き】

場所

居住地の市町村役場の国民年金担当窓口

期間

退職日から14日以内

必要書類

年金手帳または基礎年金番号通知書
退職証明書や離職票など退職日のわかる書類
免許証やパスポートなどの本人の身分証明書

 

選択肢②  年金に加入をしない

国民年金に加入をしないという選択肢もあります。

注意をしなくてはいけないのは、国民年金に加入をしない場合だと必ず住民票を抜かなくてはならないということです。
(住民票については詳しく後述します)

日本に住民票を置く20歳から60歳は国民年金の加入は義務となっています。

つまり、住民票を抜かないままだと国民年金の加入は義務であり、滞納をすると催促状が届き、最悪の場合ですと財産差し押さえなどの法的措置を取られる可能性もあります。

加入をしない場合、住民票を抜くと同時に国民年金の加入は任意となりますので、
特に年金未加入のための手続きなどをする必要はありません。

 

年金まとめ

 

住民票

手続き

国民年金に加入する

抜いても抜かなくてもいい

多くの場合、厚生年金から国民年金への切り替え手続きが必要

国民年金に加入しない

抜かなくてはいけない

住民票を抜く以外、特になし

 

 年金の受給資格

年金の受給資格として、合計で10年以上の受給資格期間が必要です。

以前は25年以上の受給資格期間が必要でしたが、法改正によって2017年10月1日以降は10年以上の受給資格期間があれば年金を受け取れるようになりました。

少しわかりにくいのですが、「受給資格期間」とは保険料を納めていた期間だけでなく、免除期間と合算対象期間も含みます。

免除期間とは、何らかの理由で保険料の支払いが困難であことから免除の申請の上、承認をされた期間を指します。

合算対象期間とは、これまでの年金制度の変遷の中で国民年金に任意加入しなかった期間や、国民年金の被保険者の対象となっていなかった期間を指します。

海外居住となると国民年金の被保険者の対象となりません。

つまり、海外就職時に国民年金に加入をしなかったとしても、年金の受給資格には全く影響しません。

ただし、当たり前ですが、年金の受給額には影響をします。国民年金に加入をしない場合は、この辺りを正しく理解する必要があります。 

 

 年金の受給額シミュレーション

前述の通り、海外就職時に国民年金に加入をしなかったとしても、年金の受給資格には影響はしません。

そうはいっても、受給額は当然減りますので、どのくらい減るのかという点は気になるところかと思います。

日本年金機構の公式のWebサイトで比較的簡単にシミュレーションができますので、気になる方はこちらで試算をしてみるといいかと思います。

年金受給額シミュレーション

https://www.nenkin.go.jp/n_net/n_net/estimatedamount.html

 

海外就職で医療保険はどうなる?

海外、それも先進国以外で働くとなった際には、健康面での心配が尽きないかと思います。
健康を考える上で非常に大切な医療保険に関して、解説をしていきます。

 

 日本・ベトナムそれぞれの公的医療保険

日本・ベトナムの公的医療保険にはどのような種類があるのでしょうか。それぞれ簡単に解説をして行きます

 

日本での公的医療保険

日本の公的保険としてはいくつか種類があります。

自営業者や非正規労働者が加入をする国民健康保険、大企業に勤務する人とその家族が加入をする組合健保、公務員や教職員とその家族が加入をする共済組合などがあります。

違いはいくつもありますが、どの種類の健康保険も共通で医療費の自己負担割合は3割(6歳未満と70歳以上は2割)と定められています。

日本の公的医療保険は日本の在住者(日本に住民票がある人)のみが加入できるという規則になっています。

住民票を抜くと同時に公的保険の加入資格がなくなります。保険脱退に向けた手続きなどは必要ありません。

 

ベトナムでの公的医療保険

日本と同様にベトナムでの公的医療保険はあります。

日本と同じく健康保険料が給与から天引きをされ、指定された病院であれば無料であれば無料で診療を受けることができます。

ただし、指定される病院はローカルの病院であり、日本語はもちろん英語が通じることも非常に稀です。そのため、ほとんどの日本人はベトナムの公的医療保険を使っていないのが実情です。

 

 海外旅行保険

ベトナムの公的医療保険は日本人在住者にとっては、使いにくいものです。
ではどうしているかと言うと、ベトナム在住の日本人の多くが海外旅行保険に加入しています。

 

海外旅行保険とは

海外旅行保険とは、日系を含めた外資の病院での診察をキャッシュレスで受け  ることができるものです。(保険の種類とプランにもよりますが。)

海外“旅行”保険と呼ばれているものの、在住者向けに提供をしている保険もあります。
企業によりますが、半分以上が会社負担で海外旅行保険に加入をしています。

就職活動時にこの点については明確にしておいた方がいいかと思います。
また、会社負担で加入をしない場合でも、ローカル以外の病院にいきたいと考えるのであれば、海外旅行保険には加入をすることをお勧めします。

なぜならば、外資の病院の診察料はとても高額だからです。
軽度の風邪で診察を受けても薬代と診察代で合計1万円を超えることもあり、1日入院をして、数万円かかってしまうこともあります。

 

 海外旅行保険加入までの流れ

基本的な流れは日本とほとんど変わりがありませんが、慣れない海外での手続 き、それも日本語での対応でないこともありますので、あらかじめ流れを把握しておきましょう。

・保険内容の確認

保険の代理店に行き、各プランの内容と保険料を確認しましょう。複数の代理店に行き、比較することをお勧めします。

あらかじめメールなどでコンタクトをしておいても、提案をもらうようにしてもいいかもしれません。

・プランの確定、契約

申し込みをする保険が確定すると契約をする必要があります。
契約には下記の3点が必要です。
             ・パスポートのコピー
             ・労働許可証
             ・本人のサイン

・ 保険証券の受け取り

契約が完了し、保険料を振り込むと保険証券が郵送されてきます。保険証券は無くさずに保管をするようにしましょう。

 

海外就職で住民票はどうする?

海外就職をする上で住民票はどうするかについても気になるところかと思います。
住民票をどうするのかという点は前述の年金や公的保険にも影響します。

 

住民票を抜く?抜かない?

住民票とは「◯◯さんは◯◯年◯◯月◯◯から◯◯に住んでいます」ということを公的に証明するものです。

「住民票を抜く」というのは海外転出の手続きし、住民票が日本国内のどこにもない状態にするという意味です。

1年以上の海外滞在予定の場合は住民票を抜くことができますが、実は住民票を抜くことは義務ではありません。

ですので、「住民票を抜く?抜かない?」のルール上の答えとしては、「どちらでもいい」ということになります。

 

住民票を抜く手続き

住民票を抜くには、各市区町村役場での手続きが必要になります。

各市区町村役場によって異なりますが、ほとんどの場合で「海外転出届」という特別な書類があるわけではありません。

国内の転出の際にも使用をする転出届の転出先の欄に移住先の国名を書くだけです。

◇住民票を抜く手続き

届出先

現在の住民票がある市区町村役場

届出できる人

本人、あるいは世帯主

提出期間

出国前の14日前以降(目安)

必要なもの

・本人確認書類(免許証、パスポートなど)
・印鑑
・マイナンバーカード
・年金手帳(国民年金種別1号の方のみ)

 

住民票を抜くとどうなる?

前述した通り、住民票を抜く/抜かないは個人の自由となります。

 では住民票を抜くとどうなるか、抜かないとどうなるか、という点について解説をしていきます。
こちらで住民票をどうするかという判断をしていただければと思います。

 

住民税の課税対象でなくなる

住民税とは、都道府県が徴収する都道府県民税と、市町村が徴収する市町村民税(東京23区は特別区民税)の総称です。

ここで大事なポイントとなるのは、住民税は1月1日に住民票を置いている場合に課税をされるということです。

1月1日に住民票を置いている場合に前年の所得を元に計算され、6月から課税をされます。

つまり、12月31日以前に住民票を抜くのか1月1日以降に住民票を抜くのかで数十万の課税対象になるかならないかが決まります。

実際には海外に住んでいても、日本に住民票がある人は課税対象となってしまいます。住民票を抜いておけば、課税の対象にはなりません。

 

国民年金・国民健康保険の加入義務がなくなる

年金と国民健康保険に関しては詳しく前述してますが、住民票を抜いた場合には加入の義務がなくなります。

正確に言うと、年金に関しては任意加入となり、国民健康保険に関しては加入することができなくなります。

 

クレジットカードの新規作成が不可になる

生命保険・医療保険の新規加入が不可になる

原則として、日本のクレジットカードや生命保険・医療保険は日本に住んでいることが前提となりますので新規の作成・加入ができなくなります。

 

 住民票を抜かない場合

では海外就職で年金を抜かない場合はどうなるのでしょうか。

 

住民税の課税対象になる。

前述の通り、1月1日時点で日本に住民票があると前年の収入を元に住民税が課税されます。

 

国民年金・国民健康保険が義務になる。

国民年金と国民健康保険は日本に住んでいる人は加入義務が発生します。
国民年金だと平成30年度は月額16,340円、年額にすると196,080円の出費が発生することになります。

また、国民健康保険は市区町村ごとに若干異なり、前年の1月~12月の所得で決定されますので、一概にいくらとは言えません。

「国民健康保険 保険料 (地名)」で検索をすると市区町村が発表しているWebサイトが出るかと思いますので参考にしてください。

参考までに、前年が無職で東京23区在住の39歳以下の場合でも年間51,000円かかります。

もし1年の間に1回も帰国せず、日本の医療機関を使うことが絶対にないという場合であれば無駄なコストになってしまうかと思います。

 

住民票のまとめ

住民票を抜くべき人

・住民税を払いたくない
・日本の公的保険に加入できなくてもいい
・年金を払いたくない
・その他のデメリット(クレジットカードが作れない、私的保険に新規加入できない)が問題ない

住民票を抜くべきでない人

・住民税を払ってもいい
・日本の公的保険に加入し続けたい
(≒頻繁に帰国するので、日本の病院に行く可能性が高い)
・年金を払い続けてもいい

 

 

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